ドクターQ -私、失敗しないので。-

工学部卒業後、学士編入学。心臓血管外科医になったQのブログ。

カテゴリ: 学会参加レポート

1日目の夜遅くに名古屋入りしたため、食事会には参加できず、2日目からの参加となった。今回はセッションが少なめな印象だった。どうやら、ポスターの比率を多くし、口演を限定したよう。どの会場にも人が多く、特にシンポジウムは各施設の偉そうな先生方が自施設の成績を強くアピールするような形で、発表でレベルが高く、今後、自身の発表の参考したく思うようなものが多くあった。自身も発表控えていたので、自身(自施設)と比較しながら聴講し、他施設の発表のレベルの高さに感嘆し、また発表まで不安な時間を過ごした。


EVAR長期予後改善のために


リスクファクターを検討する発表と長期予後改善のためにこんな治療やってますよ。の二パターンに分かれた。リスクファクターを検討するものについては統計学的に有意差を出さねばならないためにmulti-centerの発表とならざるえなかった
周術期の血小板の値に注目したもの。
腎のう胞の合併が瘤拡大のリスク
瘤内の血栓量(少ないものが瘤拡大のリスク)
TypeⅡ endoleak


②はわかったところでさて?どうしよう?だが、③に関してはリスクファクターの高いものについてはLAなどのコイル塞栓を追加治療として行うことを検討していた。


長期予後を改善する治療としては、遠隔期の拡大はtypeⅡendoleakが原因となることが主であり、初回手術時にtypeⅡエンドリークをどう根絶するかとういうことが議論になっていた。

IMAコイル塞栓は当然行うべきであり(カットオフ値についても議論されてた。2.5mm~3mmとしている施設が多かった)IMAのコイルのみではTypeⅡendoleakによる瘤拡大率はコイルしない群と比較し、差がなくIMAコイル+αの治療が必要なのではないかと考える施設が主であった。+αの治療とは・・・
     ①  Lumbarもコイルする。昭和大

Lumbarのコイルは大変そうと思ったが、実際は手術時間が20分伸びた程度で、4年の観察期間で遠隔期の瘤拡大は現在のところゼロだそう。特に述べていなかったので脊髄虚血など重篤な合併症はなかったのだろう。
②  NBCAを散布する 大分大学

分枝塞栓などの重篤な合併症もなく拡大率も低下との報告

欧米においてはTypeⅡ=経過観察とされていたが、Asianにおいてはどうもそういうわけにはいかない。人種的な違いもこの結果に結びついているのかもしれない。トラネキサム酸の投与も効果ありと述べる先生もおられた。EVAR後に抗血小板剤を中止することも検討したが、中止できない例が多いため、トラネキサム酸を追加投与することにより瘤拡大を防ぐことができるといっておられた。(具体的にデータをとったわけではないようだが)


最近当院で行っているようにIMA塞栓の代わりにカフをおいている施設はなかった。

Re intervention率をアウトカムとしている施設が多かった。勿論、EVARで簡単に治るといわれ、手術を行うのでre-interventionは患者にとっても少ないほうがよいのだが、再介入の基準が当院と比較すると厳しいように思えた。(半年ないし1年で5mmの瘤拡大を拡大ととっている)



内腸骨動脈血流温存の意義と適応

意義について述べている発表が多かったが、適応について述べている発表は少なかった。


意義

閉塞前後で筋量の測定を行っている施設が2-3施設。筋量はCT腸腰筋面積により評価している。どの施設も前後で優位に閉塞側の腸腰筋面積は減少する。もともとサルコペニアがあると臀筋跛行などの症状が現れない。このことを考えるとますますpoor condition症例には両側塞栓もありなんじゃないかと思う。


治療部門

他施設はできるだけ両側温存を目指しているようで当科のように片側温存派は少数派であった。多施設ではIBEが標準治療になりつつあり、bypassやtranslocationは古典的な方法になりつつある印象であった。ただし、意外に成績もよく、慣れれば(当院でも初期の頃は大出血したりしていたが)解剖学的にIBEが厳しい症例に関してはいい治療法なのではないかと思う。

今後IBEに移行していくと考えられるが、バイパスが必要な症例というのは必ず存在するのではないか。

ではその適応をどう線引きするかなのだが、その点については自施設も含め他施設の発表でも検討されなかった。何しろ症例が少ないうえに重篤な合併症の発生率も少ない。統計学的に優位な差をもって証明することができない。発表後に個人的に質問に来られた先生がおられたが、やはりみんなそこが知りたいところなのであろう。

内腸骨塞栓における腸管麻痺の発生のリスクファクターとしては個人的には結腸切除などの大腸手術の既往のあるもの、rapture症例など周術期の血圧低値が挙げられるのではないかと考えている。


東京医科大学ではできるだけ両側内腸骨血流温存の方針

IBEは何例か行ったが、解剖学的適応が厳しく、脚閉塞の合併症もあったとのことで、AFX+Viaburnでのsnorkel→開窓してViaburnという技工を凝らした治療を行っていた。技術的には申し分ないのかもしれないが、適応外となるため、臀筋跛行を予防するためにここまでするのは倫理的にどうなのかという意見があった。当科では5例しかまだIBEを施行されていないが、そんなに成績の悪い印象はなく、そんな複雑な治療をする必要があるのだろうかというのが、素人の正直な感想である。


神戸大学

内腸骨閉鎖した症例すべてにおいての検討

本幹塞栓したのか、分枝塞栓したのかで比較検討を行った

やはり本幹塞栓のほうが臀筋跛行の発生率は低い。

内腸骨コイル塞栓がn=142例 そのうち両側塞栓が5例なので両側塞栓することに対するハードルは大分高いよう。腸管麻痺は1例もなし。(ちなみにrapture症例も含まれていた)

IBE 12例行っていて遠隔期成績は不明なものの早期成績はよい。


内腸骨虚血の及ぼす影響はわかったものの、どのような症例で積極的に温存するのかといった点で明確なクライテリアがほしい。という座長の一言でこのセッションは終わった。


この日は教授をはじめ、お昼にみんなでご飯を食べに行こうというので、ついていった。澤正というお店のひつまぶし。パリパリで美味だった。私は既に発表を終えていたので、夕方から発表を控えている先生方には申し訳なかったが、昼からワインを飲んだ。


胸腹部大動脈治療の最前線


最初の2演題は外出していたため聞けなかった。(慈恵のendvascularの成績の発表がきけなかったのが残念だった)あとは阪大がTotal end とhybrid repairの比較をしていたくらいか。どちらも成績はよいがハイブリッドのほうが手術時間が長くなるため呼吸器障害や術後腎不全が多くなる、(高侵襲)という結果であった。

それ以外の発表はopen surgery派の発表は最前線というよりは、今までの知見を集約し,疑わしきはすべて潰せといった趣旨のものが多かったように思える。

具体的には

ニトロプロシド、アルファブロッカー、モルヒネ→使用しない

スパイナルドレナージ(全例に施行これだけで半数に減少)ステロイド、ナロキソン 血圧高値、MEPモニター、肋間動脈はすべて再建

目新しいことはなかったが、これらをすべてつぶしていくことによって成績は向上した。特にスパイナルドレナージは有効であった。



EVAR後Type2 endoleakの治療戦略


KKR

ステントグラフト温存瘤縫縮 5例の発表

結果Type3だったもの3例でありハイドロフィットを塗ってELが止まったというが・・・・

術前診断CTのみで開腹しているが、術前にAOGしないのか?そもそもtype3だったら開腹しなくてよかったのでは?

こういった症例は珍しいらしく(当院では結構やっている気がするが)、勿論再発がなく成績もよいので、5例報告で結構いいジャーナルに掲載されていた。当院の症例を論文化するのにいいネタなのではないかと思った。


LAコイル推進派のA先生が再び登場。この先生は一人で2演題も出している。すごいバイタリティーだと思った。

LAをコイルするのはすごくいいことなので、どういった症例が成功しやすいのか検討した、みんなどんどんLAを詰めてほしい。と猛アピール。

2mm以上のLAはコイルしている。LAが複数の場合は2mm以下でもやる。

96% サクセス。LAと直行する血管径 36mm以下が成功しやすい因子らしい。


LA詰めはじめてからは瘤の拡大率60%→2%になった。10mm以上縮小すると。

初期の拡大率60%はちょっと成績悪すぎないかな?と心の中で思った。


新潟大学

LA4本以上開存が瘤拡大のリスクファクターであると。


この日は前日の食事会に参加できなかったので、研修医たちを連れて(いや、連れて行ってもらって)名古屋コーチンの店に行った。適当に入った店だったがとても美味しく食べすぎてしまった。



破裂性腹部大動脈瘤に対する最善の治療


最初の二演題(埼玉医科大学、横市)はOR firstであった。

どちらも30-day mortalityについては検討していたが、在院日数などの点は触られず、あまりよくないのかなとも思った。確かに成績もよいが、EVARを行なわない理由として解剖学的に難しいものに対して対応できないので全てORにするというようなことを述べていた。要はendovascularにあまり長けていないのからORにしているという印象を受けた。オクルージョンバルーンを最近になって使い始め成績が向上したのでこれからもどんどん活用していきたいとのことだが、なんだか時代に取り残されているような印象を受けた。

その他施設はEVAR firstを軸としているが、自施設のデータを解析し、その結果を反省し、ストラテジーを変革させていた。多くの施設が初期は何でもかんでもEVAR firstで行っていだが、reinterventionの率が高く、解剖学的に厳しい症例に関しては無理せず、openで行うようになっていった。


その中でも秀逸だと思ったのが成田富里徳洲会病院の発表だった。この病院自体よく知らなかったのだが、他施設(湘南鎌倉系?)の共同研究でN数も多く症例をscore matchingさせていた。rAAAの予後を決めるのはACSの発生率であり、NBCA散布を行うことによりACSが23%→3.3%に減少したと。


旭川医大もACSに着目していて、自施設の成績の良さはACSの管理のよさにあるとアピールをしていた。

特に場所柄、遠方からの搬送が多く、より早期に治療介入できるようにJOINという遠隔画像システム(スマホのアプリ)らしい。こんなすばらしいアプリがあったのか。


CTの画像を送信でき、携帯画面でそのまま計測もできるらしい。LINEのようにチャットもできる。このアプリのシステムを用いることにより、より早く治療介入を行うことが成績向上につながっているとのこと。


Marperfusion A型解離に対する治療戦略


一言にMarperfusionと言っても多々病態があり、クリアカットにするのが難しい案件である。どの施設もMarperfusion症例には頭を抱えており、成績は依然悪く、あまり目新しい発表はなかったように思える。


これといった基準が曖昧で悩ましいのが腹部Marperfusionであるが

神戸医療センターの発表では動脈層で腹部分枝末梢が描出されるか否かを腸管壊死のリスクファクターとして挙げていた。側副血行路より末梢が写ってくる症例は大概大丈夫であり、映らない症例は全例腸管壊死。また乳酸が上昇あった時点での治療介入では遅く、末梢造影がないものは開腹を先行させるべきであると。


ナユタのランチョン


弱いradial forceのためRTAD SINEないのが長所であるが、留置が難しいためラピッドペーシングを併用している(慈恵、手稲渓仁会病院)。ランディングをしっかりとれるのでBird beagなど起こりにくい。ただし、2つ目の穴の部分は骨格が無く、ELが起きやすいので他社ステントを追加で置くことでエンドリークを防ぐ。単独で使用するとダメダメだとO先生は言っていた。


慈恵は先に補助ステント(TAG)を置き(後ナユタ)

手稲渓仁会病院の先生はナユタを置いた後に補助ステント(Valiant)を置いている(先ナユタ)


ナユターであるK先生は 

上級者Landing 20mmが適正使用だが、それだと適応が狭く、ナユタの出番がないと、上級者向けにIFU外(landing 15mm以下)症例についてレポートされた。

やはり最後の穴を圧着することがコツで補助ステントを置くことでELは激減した。


最初は慈恵よりも早くからナユタを採用していたK本先生を建てていたO木先生だが、ナユタを後に置くとナユタの骨格部分がむき出しになりよくない。と言い出し、徐々にヒートアップしていき、IFU外に使うのはお行儀が悪い、やっぱりうちみたいに、適応は守らないと!と言い出し、延長した最後の20分は専らこの話であった。演者の先生もどうしていいかわからず、口数は徐々に減っていった。最後は「みなさん武者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。みなさんも(我々のように)賢者になりましょう。」というO木先生の一言で締めくくられた。O木節は相変わらずであった。


女性医師のセッション

今回のテーマは放射線防護であった。今まであまり放射線を使う手技を行う機会も少なかったので気にしていなかったが、これからはそういう機会も増えるだろうと深い興味を持って参加した。

・20歳を過ぎたら甲状腺は守らなくても大丈夫らしい。(加齢とともに退縮するのでその必要はないのだとか。)

・エビデンスは無いが頭は守ったほうがよいらしい。

・奇形の発生率には関与しないらしい。

実は一番気にしているところだったのだが、これを聞いて安心して血管内治療に参加できると思った。

・O木先生は全く放射線防護を気にしておらず、医局員の誰よりも大量に被爆しており、みんなに心配されているらしい。

慈恵の女医さんが言っていた。女医で不便に感じたことは一度もありません。少ないので逆にみんなに丁重に扱ってもらえます。と。

O先生は意外にフェミニストなのだとか。


忙しい中2日間参加させていただき、大変申し訳ありませんでしたが、それだけ得られたものも大きかったと思います。他施設の発表を聴講し、また自施設の成績を検討、比較し自施設の治療戦略が最善のものなのかどうかを考えるよい機会となりました。やはり成績のよい施設の特徴としては、症例を振り返り検討し、ストラテジーを変化させていってます。学会に参加し、美味しいものを食べるのもひとつの醍醐味ではありますが、今後も積極的に学会発表を行い自施設の最善を模索する作業のお手伝いができればと思っております。

この度はこのような貴重な機会を与えていただき有難うございました。

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以下は過去に参加した学会のレポートになります。

テーマは低侵襲治療といったところでしょうか。

血管のセッションはあまり目立ちませんでした。


TECNO college

ひたすら新しい技術をライブなども挟みながら紹介するセッション。

果たして低侵襲なのだろうか?と疑問に思うような技術ばかりでパッとしないなというのが個人的な感想です。MICSMID-CABGが主流なのか、学会だからなのかはわかりませんが。MICS beatingMAPしてみたり、approximationしてみたりと技術力を試されるものばかり。症例の多い海外ならばラーニングカーブを描けるだけの症例が稼げるかもしれませんが、日本のような症例の少ない施設では向かないと思いました。客寄せパンダにはなるかもしれないが、代償が大きい。一部のhigh volume centerで行うのにはいいかもしれませんが。

こういった技術はhigh volume centerでも一部のご高名な先生が行うでしょうから、海外で勉強するしかないのだが、海外で働くにも以前と比べて医師免許等の資格取得が求められるようになり、それも難しくなってきている。日本にいる限り最先端の技術は学べないのだと思うと少し残念な気持ちになりました。


 TAVIに続きTMVIの発表も散見された。血栓やobstructionの問題もあり、成績が悪い。施設によっては30-days-mortality50%にも昇る発表もあり、これ流行るのか?といったのが正直な感想です。

そんな中でreasonableであったのがtrans apicalの腱索再建。簡便で、成績も良い。Beatingで行え、TEEで逆流を観察しながらの腱索の長さを調整できる。水テストで逆流がなくてもdeclamp後に何故か逆流が観察される症例があるが、(必ずしも水テストは実際を反映しないため)正確に心内での逆流を評価できる点で良い。手技も簡便。心尖部の3cm程度の切開で行える。

ただしMAPは出来ない。弁尖が余剰な症例については適さないということで一応LAI(leaflet to annulus index)= (PML+AML)/AP1.25というのが適応の基準となっているようだ。Accute MRなどいい適応だと思われるが高齢者の経過の長いMRには不適か。

(下記サイトで動画が見れます↓)

https://www.harpoonmedical.com/the-procedure

僧帽弁において経皮的カテーテルでクリッピングを行う発表もありました。Trans femoralEdge to Edgeを行うデバイスで、クリップは カテーテルから離脱するまでは自由に開閉可能で,かけ直すことができるため,経食道心エコーにより逆流の程度を評価しながら適切な位置を確認して留置できる. 成績もまずまずでこれも悪くはなさそうな印象。ただし適応がかなり限定されるのではないかと思われます。(下記サイトで動画見れます↓)

https://mitraclip.com/the_mitraclip_procedure

既にトライアルもあり、適応症例についても明確になってきている。↓

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0735109715069442?via%3Dihub

CABG

狭窄度だけではなくFFRを手術適応の基準として取り入れることを検討。

当科のようなできるだけ冠動脈を拾う方針にある施設では、特に若年の症例に関して、狭窄は有意であるがNativeflowが強くグラフト閉塞する症例が見られると感じていた。予想通りFFR高値群ではgraft閉塞率が高くなる。

手術適応の基準にFFRを取り入れることによって無駄な吻合を減らせる。また手術時間を短く、かつアウトカム改善に繋がる。


ガイドラインのセッション

今回改訂になるのは心臓血管外科周術期のmedicationについてのガイドラインと心臓手術におけるBlood managementのガイドライン。これに当たるものが日本にはないため、意外に個人の裁量に任されている分野であり(つまり各々の根拠に基づかない経験をもとに行われている状態)見直すべきところではないかと思います。(詳しくは抄読会にて紹介したいと思います。)

ただし、特に輸血や凝固能については、日本人と欧米人とでは、遺伝的に異なるので、欧米のガイドラインやトライアルを鵜呑みにすべきではなく、日本独自の抗凝固療法についてのガイドラインの作成が必要性を感じます。


RISK SCOREのセッション

私も投稿して落選したセッションであります。日本の学会ではこういうセッションは無く、新しい切り口だと思います。サルコペニアがアウトカム反映されるかについて検討している施設もあり。(この施設はHAND GRIP TESTや6M WALKINGで評価していましたが)自分の提出したものは統計学的議論がイマイチだったのとやはりNが少なかったことが落選の原因と分析します。今のstudybrush upして来年こそは、演題を通してMilanoに行きたい!・・なと。

もう一つTAVITrans femoralTrans apicalのアウトカムがEURO scoreと相関するのかを検討した発表がありました。予想通りTAは比較的相関するがTFでは相関しないという結果であり、TAVI患者とSAVRの患者のセレクションの基準を明確にスコアリングするシステムの確立が望まれるのではないかという議論となりました。

なんとなくイキが悪いからTAVI元気だからSAVRではなくもっと統計学的にセレクションするtoolが必要であり、フレイルティをvisualizeするという点で、サルコペニア スタディもこういった分野に介入するべきであると感じました。


学会発表の聴講以外にも、沢山の良き出会いがあり、非常に実りあるものとなりました。

行き帰りの飛行機では、旭川医大のK先生と同便となりました。若くてパワフルな方でした。10年ほどドイツに留学されて帰国後教授に就任された方で、おそらく日本で一番若い教授なのではないでしょうか。最初教授とは知らず、間抜けな質問をいっぱいしてしまいましたが、後から気付き、失礼はなかったかと冷や汗をかきました。それとその医局員のI先生。K先生はフランクでなんだか部活の先輩、後輩みたいな関係でした。若い医局なのと先生の人柄もあるのか、私より1個下ですが、症例には恵まれているようで、羨ましきです。

ライフラインのセミナーでは、母校のY教授と久々にお話し出来ました。学生が話しかけても無視というクラシカルな心外の雰囲気だった母校の医局ですが、数年前からそういった対応をやめたところ、徐々に人が集まるようになり、関連施設もほとんどなかったのですが、長野の県南にある病院で心外を立ち上げ、そこでは2名で開心術200例以上をこなしているらしい。


自治さいたまと北里の先生方との飲み会

自治のA先生がこの後EACTSの若手の会があるとのことで、連れられて偵察に行ってきました。会場はクラブでガンガン音楽がなる中、モエシャン スパーク・・・・
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という雰囲気でしたが、そんな中、やっぱ研究とか論文書くのって大切だよねって、ちゃんと真面目な話もしました。


手術に関しては症例の少ない日本では、経験が積めるかどうかは上記のように時の運もあるが、業績は自分の努力を確実に反映する。手術が上手でも研究や論文がなくて、行き先がなくやめていく先生たちも多い(らしい)。逆にあまり経験がなくても業績が評価され、経験の積める施設に引き抜かれるケースもある。勿論その後評価されるかどうかは本人次第となりますが。

つまり、「西洋の言葉には、幸運とはチャンスに対して準備ができていることだ、というものがありますよ」(帰りの機内で見た白い巨塔より、抜粋)

ということだ。


一度海外(もちろん臨床)留学したいという気持ちが大きくなりました。それまでは心外続けようと思います。学年が上がれば外に勉強しに行くにも、客観的な評価として、業績は求められます。勿論技術も必要なのでdry laboも続けていきます。

今まで忙しくて時間が無いことを言い訳とし、こういった努力を怠ってきたと反省しました。

時間は作るもの。

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この度はこのような貴重な機会を与えていただいたことに深く感謝申し上げます。 

Challenger’s Live Demonstration

 

一昨年から毎年ライブは見に行っていましたが、今年は出場者側からライブを経験するという貴重な機会に恵まれました。

出場資格は卒後10年目まで、予選は80名、関西予選、関東予選に分けて行われ、8名が選出されました。実技は持ち時間は7分、一人一人中継されるのですが、その前に下の写真のような感じで会場に、自己紹介(卒業年度、経験数)などが会場に中継されます。抱負を言わされます

決勝出場者は例年より、高齢化傾向にあり8年目前後、既にCABGを含む開心術を定期的に執刀されている先生がほとんどでした。毎年多くの先生が緊張して多少なりとも手が震えるのですが、場慣れしているためか、今年はほとんど手の震える先生はいないように思えました。

予選はarrestでしたが、決勝はbeatingで行われました。テルモのbeating systemは昨年よりも性能がアップしEF 15%から30%ほどになっていました。

どちらにしろlow EFなことには変わりなくスタビライザーでしっかりと固定すればarrestとほぼ同様に縫えました。あまりbeatingであることによる縫い辛さは感じませんでした。

助手は主催大学の医局員がしてくださりました。打ち合わせは始まる直前の数分間言葉で説明する形で終わりましたが、さすがの手練れで特に不自由はありませんでした。

 

思っていたよりコメンテーターの先生の声がはっきりと実技会場でも聞こえました。

くじ引きで順番が決まります。私は8人中6番目という好位置をゲットすることができました。

いっぱいいっぱいの状況実技を始めるとで、始めると同時に『グラフトの処理はどうなってるんだ』とコメンテーターから質問、「カットバックは普段入れていますが、豚のグラフトは太いため今回はあえて入れず(斜め切りで)やっています。」

『カットバックはやっぱり入れた方がいい。』と別の先生。いきなりショボーンです。

グラフトの固定の位置が遠いとの指摘、普段グラフトホルダーは使ってないんですよねとの質問。あまり使い慣れてない感じがする。またまた、ショボボーン。

2時間前にβブロッカーを飲み、直前まで全く手が震えてなかったのに、動揺で手が震えてしました。手技に影響するほどではなかったですが。このようなことでは屈さない鋼の精神を持つことが大切ですね。

鑷子をグラフトに突っ込む手技も獨協独特のものなのか、いつもそうやってるのか?との質問がとんできました。あとは縫い始めと縫い終わりが各々toehealに近い点を気にされる先生がいらっしゃいました。確かにちょっと視野の展開という面では縫いづらいかもしれないけど、でもいいんじゃない?と夜久先生。

 

コメンテーターの先生方は他のチャレンジャーに対しても縫っているそばから、プレッシャーをかけてきます。heal3針は少し深いんじゃないか?とか、大丈夫か?大丈夫か?狭窄していないか?とか「あーー今のtoeの1針手前は取りすぎだ」とか、主に新浪先生の手厳しい野次が、とんできました。

去年は会場で視聴者側として見ていて、そんな野次を厳しいなとしか思えなかったのですが、今年はモニターを見ながら、そんな声にシンクロできている自分に気づきました。

やはり普段から精度の高い、いい手術を見ていることと、第1助手という術者に近い位置で見ることができているのが大きく、その点でみなさんに大変感謝の念を感じました。

 

ファイナリストともなるとみんなすごく器用に針を持ち替えback handを駆使し、微妙に針の角度を変えて縫っており、常にほぼ同姿勢で吻合していることにコメンテーターの先生は感嘆されていました。ただし、姿勢を変えて縫いやすい角度で縫うことは決して悪いことではないとの意見もあり。

点数には反映しますかねとの質問に、点数には反映しないが、器用さをアピールする点では加点されるねということでした。

実臨床とは異なりますが、そういう工夫も必要なのかと。またそれをアピールできる(つまり優勝するくらいのレベルの人)はback handを使ってもいいレベルなのだろうと思いました。自分はまだまだ下手くそで、より良い視野で、身体を振ってできるだけ順手で縫う努力をしなくてはならない段階でしかないのだと思いました。課題をあげればきりがありません。

 

東大のO先生(10年目)はもう3年連続の出場になります。練習では1000吻合こなしている東大らしからぬ努力の人は毎年素晴らしい技術を持ちながら惜しくも優勝を逃している、M-1でいえば笑い飯のような存在です。敢えてガーゼで底上げをせず、深い視野で、針の持ち替えを駆使ししており、会場からも感嘆の声が漏れていましたが、惜しくも優勝を逃しました。笑い飯レベルになるとコメンテーターの毎年声をかけてもらえるようで、授賞式の後に『君の吻合はアーティスティックすぎるんだよ。実臨床に伴っていない』と有難いお言葉をいただいたそうです。やりすぎもいけないということですね。

 

優勝したのは土屋総合病院の先生(8年目)でした。昨年も決勝に出場されておりましたが、昨年よりも格段に上手くなっていました。実際の手術も100例ほど術者をこなしており、さすがの貫禄でした。

 

そんな中、川崎医大(3年目)の彼の吻合には驚きました。手術の経験はまだシャントの術者しかないそうですが、実にスムーズで、高齢化傾向のChallengers一同もモニターの前に集まって、驚愕していましたが、うまいよね。3年目でこれだけ縫えるなんてすごいよとの声が漏れていました。

もっと若いうちから、このライブの存在を知って、見て、挑戦しておけばよかったと思いました。

特に若い先生、一度見に行くことをお勧めします。想像以上のレベルの高さに驚愕すると思います。(かつての自分がそうでした。)またコメンテーターの先生の野次も非常に参考になります。

 

 

 

はるか1万キロ離れたシカゴ大学留学中の某先生より、challengersを応援したいとTシャツが送られてきました。お揃いのTシャツを着たせいかchallengers間で妙な結束感が生まれ、「来年もみんなでここに集まろう!」と固い約束を交わし解散となりました。

このような貴重な機会をいただき本当に勉強になりました。Cor onary吻合は全ての心臓血管外科手技の基本であります。たかが、LITA-LADの一吻合からこんなに多くのことが学べるとは!

 

来年もまたchallengしたいと思います。

マーストリヒトは食の街とも言われており、食事はどこで食べても美味しかった。一般にオランダはカトリックの国で食事は質素。ベルギーはプロテスタントの国で食事は美味しいと言われている。その国境にあるマーストリヒトの食文化はベルギーよりなんだとか。


基本的にビストロからフレンチにかけての店が多いように思えた。


 


①マーストリヒト駅から、大通り沿いを市街地にむかって徒歩2,3分 Harry's


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地球の歩き方に載っていたので入ってみた。ビストロ。


見た目や素材はシンプルなんだけれども、食感が面白く、工夫されてる。いつも海外のレストランにはさほど期待はしないのだけれども、着いたその日に入ってあまりの美味しさに、出発日にも再び立ち寄った。


 


②泊まったホテル(クルンシュレンホテルのレストラン)


 


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フレンチのコース。前菜のハマチ?にはわさびを固めたチップスのようなもの(わさびふりかけのような食感だった)がアクセントになっていて。


既に日本人よりもわさびを使いこなしているのには驚いた。


 


③MECの隣にあるNHホテルのレストラン


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学会場はマーストリヒトから1駅離れたMECという会議場で行われた。学会あるあるですが、例のごとく周囲は閑散として何もないような場所であった。


 


学会場ではLunch time に軽食が配られるのですが、糖質制限をしているので、ほぼ食べ るものがなく、会場のすぐ隣にある NH ホテルのレストランに食べに行ってい ました。適当に入ったにも拘らず、出される料理は全て手の込んだもので、結局食べすぎてしまいました。



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見た目も華やか。


 


帰り際にマーストリヒトには世界一美しい本屋があるというので寄ってみた。


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歴史のある古い町並みならではなのでしょうか。


本屋の奥はカフェになっていてお茶することができます。


こんな本屋が近所にあって、休日はここで本を読みながらのんびりコーヒーを飲めたら・・・と妄想。


 


マーストリヒトとってもいい街でした。


 


番外編① クルーシュレンホテル

 

かつて参加された諸先輩方から、何もない辺鄙な街で3日間勉強漬けだと聞い ていたので、せめてホテルだけは充実させようと思い、少し駅から遠いですが、 ゴシック教会を改装したデザイナーズホテルに泊まりました。結果、中世の雰 囲気あふれるとても素敵なホテルで大満足した。しかもそんなに高いわけでな く、いわゆる4つ星ホテルほどの値段で泊まれました。

 

↓ホテル外観

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3月だというのにあいにくの雪でした。

レストラン↓
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朝ごはんはビュッフェ形式。5つ星ホテルとしては種類少なめ。
糖質制限していると食べるものが無い。毎朝4時に目がさめるので、朝食時にはお腹がへるのだが
毎朝これはちょっと飽きた。
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↓部屋

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家具はデザイナーズで全部おしゃれでしたが、壁紙がラファエロは落ち着かなかった。

ラブホっぽくないですか?

その他内装
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ロビーの二階にはスタディースペースがあり早朝
目が覚めるの調べ物やレポートを書いた

ホテルマンの対応も丁寧で親切
非常に素晴らしいホテルだった

 

ホテルのレストランは勿論どこに行っても食べ物は美味しかった。

→番外編②へ

 

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